三国志で思ったのですが・・
数年前に、講談社全八巻の吉川英治三国志を読んだのですが、それで三巻目で、劉備が劉安の妻の肉を煮込んだ料理を食べる話が有りましたよね、その話が凄く衝撃的で怖かったのを記憶してます・・・それで吉川英治がフォローする解説もあって。それで日本にも人肉を料理して食べる事って歴史上あったのでしょうか???そりゃ子供とかが、飢えて食べるものがなくて、誰かの死体を食べる事は、日本にも歴史上あったとは思ってます・・・ただ中国みたいに、人肉を料理するような話は日本にあるのでしょうか???水滸伝にもそういう話がありますよね!あまり僕は、本を読まないので物事を知りません、知ってる方教えてください!
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>日本にも人肉を料理して食べる事って歴史上あったのでしょうか?
>人肉を料理するような話は日本にあるのでしょうか?
質問者様が、どちらを知りたいと思っておられるかで、回答は変わると思います。
話があったか?ならば、結構ありますよね。すでに出ている『カチカチ山』『鬼婆』でもそうですし。
ですが、食べたか?というご質問ならよほどの非常時でない限り、無かったでしょう。となります。
また、中国史に興味を持つ者として、これは言っておきたい!ので、長文ですが二つだけ聞いて下さい。
<一つ目>
吉川三国志は、小説です。書かれている事には事実もありますが、フィクションも勿論あります。劉安の件は実際にあった事かというと、眉唾だと自分は考えています。理由を申し上げます。
質問者様は、中国の書物で、「正史」と呼ばれるものをご存じですか?中国で公式に編纂された歴史書の事です。中学校の歴史の時間に出てきた『漢書』『後漢書』などが、これに当たります。
そして、「正史」のひとつに『三国志』があります。(この書物の「魏志倭人伝」という章に、卑弥呼の話が出てきます。)
その『三国志』を元にして、中国の明の時代に、羅貫中という人が『三国志演義』という講談本を書きました。講談本ですから、面白おかしく、わかりやすく脚色された歴史小説です。(勿論、事実も沢山ありますが)。これが大ヒットし、読み継がれたため、更にこれをアレンジして様々な作品が世に出る事になりました。
吉川さんの『三国志』もそのひとつです。
で、ここからが本題ですが。
以前自分は、劉安の妻の話は正史『三国志』には無く、『三国志演義』のみに載っていた話であると聞いた事があります。つまり、『三国志演義』を書くときに、羅貫中が何らかの意図を持って差し込んだ「わかりやすいエピソード」であった可能性があるのです。
何のためのエピソードかと言えば、「劉備は、後で事実を知り涙を流した。」と言う内容から、「劉備の情の厚さ」「劉安の義侠心」であろうかと思います。
それを伝えるために持ち出したのが「人殺し」の話である所が、現代の自分たちの価値観と相容れないのは確かな事で、そこに疑問を持たれるのなら判ります。が、事実と虚構(かもしれない事)を混同しておられるならば、注意が必要かと思います。(ちなみに、『水滸伝』も明代の小説です。『三国志演義』より、更にフィクションの割合は高いはずです。)ですから、『鬼婆』をフィクションと考えられるならば、劉安の話も、一度はフィクションを疑って頂きたいのです。
<二つ目>
書物に載っている事は、「衝撃的な事実」「特筆すべき事柄」であるから記載されたという事もあります。その国・民族にとって当たり前の事を、いちいち何度も書いたりはしないでしょう。
どこかの国の書物に「人肉食」の記載があったとしても、質問者様の仰るように、飢饉など「特異な事情」だから載せた、伝える価値があると考えたから載せたという事も多いでしょう。書物に載っている数例に目を奪われて、「それがその民族の標準」のように思っておられるとしたら、それは如何なものかと考えます。
以上です。最後まで読んで頂いて有難うございました。
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Wikipediaの「カニバリズム(食人)」の日本の項です。携帯用サイトなのでちゃんとURL貼れているか判りませんが↓
http://mwkp.fresheye.com/mb/m.php/%E3%82%AB%E3%83%8B%E3%83%90%E3%83...
お伽話でも良ければ、「カチカチ山」は、タヌキがお婆さんを殺してなり変わり、料理して、仕事から帰ってきたお爺さんに「タヌキ汁だよ」と騙して食べさせるというエピソードがあります。子供向けの絵本だと大抵カットされているみたいですが。
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人肉を料理して食べる話は、中国に多く残っていますね。
あちらの権力者はそういうことがお好きな方が多いようです。
日本では、飢餓状態以外では、説話の残っている話しは少ないようです。
昔話の中に、近いもの(鬼が人を食う、鬼婆が人を食うなど)の話はありますね。
現代日本では自粛表現のひとつに入っているので、
(近年、死んだ幼児を焼いて食べた表現を用いたマンガ雑誌が回収になり、
マンガも打ち切りになってます)ので、
なかなか見る機会もないですね。
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