2012年3月8日木曜日

三国志での正史と演義の違いを教えてくれませんか? マニアックでも結構です、よ...

三国志での正史と演義の違いを教えてくれませんか?



マニアックでも結構です、よろしくおねがいします。


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正史とは当時の国が認めた正当な歴史書という意味で

当時の正確な歴史をありのまま伝えているというものでもありません。

権力者にとって都合の悪い部分は描かれる事がない、という側面も

持ち合わせています。

三国志の「正史」も当然、この例に漏れることなく歴史の勝者であった晋

その前身であった魏の事はあまり悪く描かれていません。

かといって、蜀や呉の事が転じて悪く書かれているわけでもないんですけどね。

三国志正史はその「公平感」もまた非常に良い評価を受けています。



蜀にいたっては、著者の陳寿が何物にも委託することなく一から

書き上げているためここは私見になってしまいますが「本当の本音」を

ありのまま書き綴ってるようにも見えましたね。



三国志演義は三国志正史成立から1000年以上も立っているため

その際に民間で流布した様々な伝承

三国志以降の史実でも高評価を受けた人物(関羽、張飛など)にも

スポットを当てた作品となっています。

特に既に神となってた関羽には特別な待遇を設け

作品中でも尊敬の意を込めて「関公」とも呼ぶ場面があります。

この影響は現代にまで深く影響し、関羽は中国を代表する英雄であると

共に武神、財神、学問の神など様々な職能を持つ神様となって崇められています。

蜀漢正統論(蜀を歴史の正統王朝とする論)の影響も受けているため

劉備率いる蜀を正義に、曹操率いる魏を悪に、という基本概念も特徴の一つです。

故に劉備軍の武将の活躍はとても魅力的に活筆されてます。



しかし、それでそれでいて西遊記や水滸伝

封神演義のような他の演義ものと比べて

非常に史実に近いリアリティを再現しているため

中国の公式教科書などでも演義の故事を

そのまま載せて(諸葛亮の10万の矢を取ってくるエピソードなど)

学ばせていたりします。



私の中では三国志正史と演義は兄弟のようなものであり、あまり差異を設けて

好き嫌いすることもないかなとも思っていますが、どうやら学問として

専門的に学びたい人にとっては決定的差異を感じる部分も見られるらしく

その差を細々語りたい人も増えつつあるそうですね。



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>趙雲は長坂で張郃を倒しているのですが、正史でも演義でも張氏はその後も活躍しています。

それは、吉川英治三国志の話で、演義ではあの場面で張郃は死んでいません(趙雲が途中で逃げます)。

ちなみに張郃は、吉川三国志では3回も死んでいる(趙雲に倒される以前にも、死んでいます)というのは、有名な話です。


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孔明の活躍の捏造演義では劉備の生前から軍を指揮していますが実際には劉備の死後まで軍を指揮をした事はなかったそうです

曹操は劉綜を演義では殺していますが実際は長生きして高官に付きそして死んでいます



劉綜は曹操の南下の時に戦う姿勢を見せていますなどです


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正史は歴史書、演義は小説です。


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先に回答された方々が既に違いについては書かれていますので、隙間的な回答をば。



演義では、登場人物の生没年までもが相当にいじられています。

・馬良も馬超も222年に没しているはずですが、演義では南蛮遠征の前後まで生きています。両者ともに派手な活躍はしていませんが整合性をとるような話はつくられています。

・姜維の生年も実際は202年なのに、演義では少し若くなって206年くらいに下がっています。

・太史慈も206年に病死していますが、演義では赤壁の少し後に戦死しています。

・趙雲の年齢。正史にもないものの張飛くらいの印象がありますが、演義では222年当時で70過ぎと説明されています。しかし関羽に弟と呼ばれている話もあるので、辻褄があいません。時にはこのように辻褄が合わないもの演義の特徴です。



辻褄が合わない事例として有名なのは、趙雲は長坂で張郃を倒しているのですが、正史でも演義でも張氏はその後も活躍しています。同姓同名かもしれませんが、、、。横山光輝の三国志では顔が違いますので別人説です。





かように、読み込むほどに面白さが増します(ついてこれない人も多いんですが)ので、両方読まれるというのは素晴らしいことだと思います。


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最大の違いは記述形態ですね



正史は各人物についての人物伝が延々と繰り返されます。

大まかに分けて「魏書」「呉書」「蜀書」に分かれ、各国の人物伝が列挙されています。

関わりのある人物伝を比較していくと、何故か食い違いがあったりします。

宋の時代に裴松之という人物が他の逸話等も集めて注釈を入れていますが

裴松之のツッコミの激しさだけでも、正史の楽しみに出来てしまうほど面白いです。



三国志演義は物語です。明の時代あたりに成立したとされています。

色んな逸話や伝説をまとめて練り上げた作品で、非常に庶民的で親しみやすいです。

主人公を劉備から続く蜀漢の面々とした大河小説で

圧倒的に劉備の陣営が持ち上げられています。

そのために、劉備たちの活躍はド派手に盛り上がっていますが

逆に悪役の曹操や孫権に関わる人物は矮小化され、コケにされる役を演じる事が多いです。

恐らく世に知られている「三国志」といえば、こちらの三国志演義ではあるのですが

有名なエピソードの中にもかなり創作が混じっているので、歴史的な信憑性は怪しいところが多いです。

ただ、重要な戦や事柄に関しては、ほぼ史実どおりに進んでおり

全体の流れを把握したりするには適しているともいえます。



三国志演義で全体像をざっくり掴んだら

正史で掘り下げてみるというのも面白いですよ。


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正史・・・3世紀後半にいた蜀漢の陳寿が書いたとされるもの



演義・・・中国の元末・明初の作家 羅 貫中が書いた

パチモン。夢で関羽が都合の悪い部分を削除してくれとか言った

とか。

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