2012年3月8日木曜日

三国志(北方謙三著)

三国志(北方謙三著)

北方謙三著 三国志(全13巻)を読み終えようとしています。

まだ、最後がどうなるかわからないのですが、まだきっと続きますよね?その後の三国志のような・・・。

この後に 読めば良い 続三国志?のような本は何か教えてください。

水滸伝?はどうなんでしょうか?それとも、他の方が書かれている三国志も読んだほうが良いのでしょうか?


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その後の晋代、五胡十六国時代は一貫した時代の

英雄が出ませんので、続三国志のような本というより

その後の時代に活躍した人物の伝が何本か小説化されてます。



前後の歴史をおおまかに知りたいのでしたら、以下の書籍が

お勧めです。



「小説十八史略」陳舜臣著・講談社文庫



執筆が昔なためか、三国時代の幅は広いものの後漢の建国など

他の時代はかなり端折られてる部分もありますけど(他所よりは遥かに

取り上げてるんですが)、読みやすい簡潔な文でまとまってます。



氏は他にも「中国五千年」(講談社文庫)や「中国任侠伝」

(徳間書店)など書いてますので、そこから手を付けてみてもいいでしょう。



他の方が書かれている三国志もいろんな視点で書かれてて面白いですが

他の時代の戦史を追及してみたくなりましたら



・春秋戦国時代モノ

「夏姫春秋」宮城谷昌光

「楽毅」宮城谷昌光

「墨攻」酒見賢一



・前漢時代モノ

「項羽と劉邦」司馬遼太郎

「太陽王武帝」伴野朗

「李稜」中島靖



・三国、南北、唐、明時代モノ

「長江落日賦」田中芳樹



・隋王朝モノ

「風よ、万里を翔けよ」田中芳樹



・唐王朝モノ

「隋唐演技」田中芳樹



・宋王朝モノ

「楊家将」北方謙三

「海嘯」田中芳樹

「耶律楚材」陳舜臣



・明王朝モノ

「朱龍賦」伴野朗



塚本靑史の小説はいっぱい出てはいますが

三国時代の人間はヤク中だったなど、超設定を

騙り変すぎるので外してます。



あと手軽に読むならアスキーアート小説になってるもの

もあります。



前漢時代

「やる夫で史記を学ぶ 」

http://hebiya.blog40.fc2.com/blog-entry-6171.html



後漢時代

「やる夫が光武帝になるようです」

http://yaruokansatu.blog44.fc2.com/blog-category-54.html



三国時代

「やる夫が正史を書くようです」

http://orehaya.blog73.fc2.com/blog-entry-134.html



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曹操を主人公に据えた「蒼天航路」がおススメです。ちなみに陳寿の「演技」でなく、史実に基づいて書かれています。あと若干大人のシーンがありますので嫌な人は注意してくださいw


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吉川英二さんのさんごくしがいいですよ


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北方三国志は以上をもって完結のはずです。近い時代を扱った作品が

無かったと思いますし、関連の強い作品もまた無いと思います。



あ、一応。読本がありましたね。



他の作家の作品で、諸葛亮死後の三国を追うとなると、先の回答で

触れているように、内容・設定が連続しません。



北方氏の作品で、世界観を共有しているのは、

・楊家将

・血涙

・水滸伝

・楊令伝

このあたりです。国内であまり注目されていない題材が扱われています。


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北方謙三作品は、これまで多く書かれた過去作品を意識して自分流に書いたオリジナル作品であり、当然史実と異なる描写も多いです。

つまり、あれはあれだけで立つ「独自のオリジナル作品」である、ということ。

独自作品であるなら、著者が終わりと思って書いたら、それで終わりだと思います。

「水滸伝」にいたっては、キャラのみ同じものが使われている程度でストーリーは全くの著者の独創。本来の古典に全くつながりません。



まずは「歴史」としての三国志を、改めて一から読んだ方がいいでしょう。

吉川英治、柴田錬三郎と言った作家が古典「三国演義」を元に、陳舜臣が正史を基に書いています。

柴錬の「英雄三国志」(集英社文庫)が、一番後のほうまで描かれているでしょうか。



無論歴史は三国が統一して以降も続き、晋や南北朝時代が舞台の小説もありますけど。

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