2012年3月6日火曜日

三国志の小説について。

三国志の小説について。

ずいぶん前から三国志を読んでいます。今、普通の三国志には飽きていろいろな方向からの

三国志を読んでいます(「自衛隊三国志」や「レッドクリフ」「泣き虫弱虫諸葛孔明」など)。



皆さんが知っている面白い「三国志」はありますか?「反三国志」など歴史が変わってる

パロディみたいのものでも大歓迎です。

できれば出版社名、作者名も明記していただけるとありがたいです。



よろしくお願いします。


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正直、ひねった奴は言うほど面白くはないんですが……。



まずは伴野朗の「三国志 孔明死せず」(集英社文庫)。日本初の三国志の"イフ"小説。初出時、「笑点」で故・円楽師匠が楽しそうに紹介してたことを思い出します。師匠は三国志ファンだったんだな……と思いました。

五丈原で、孔明が死ななかったら……?と言う内容です。



「異戦国志」で学研群像大賞獲得の仲路さとるが書いた、「異三国志」(学研群像新書)もあります。まあ、「異戦国志」ほど出来は良くないですが。

軍事小説家の柘植久慶も書いています。「逆撃三国志」(中公新書)全3巻で、魏・呉・蜀の天下統一戦略をそれぞれ一冊ずつ。



群像大賞の「後三国志 天道の御車」(平野正和 学研M文庫)は、管路が司馬仲達の北方征伐(公孫淵の乱)に絡む話。受賞作だけに文章も生き生きして、小説として面白いです。

呉の興亡に焦点を当てた、伴野朗の大作「呉三国志 長江燃ゆ」(集英社文庫全十巻)も、注目すべきかも。



パロディ的に古典的なのは、光栄の「爆笑三国志」シリーズでしょう。

演義に突っ込みまくる、楽しい本。「肩まで垂れる耳、ひざまで長い両腕……こいつ本当に人間か?」「嘘ばっかり言う、出ると負け軍師・郭図」など楽しいフレーズが続出。

また研究本「小説三国志の謎を解く」(光栄出版部)も面白い。原典の各シーンの疑問を、吉川英治・柴田錬三郎・陳舜臣の小説が、どのように解決しているか比較して論じたもの。



さらに、個人の伝記小説。群像が魅力の演義を、一人の主人公の視点で描くと、結構新鮮です。

伴野朗の「孫策の死」(集英社文庫)、菊池道人の「関羽」、太佐順の「陸遜」(いずれもPHP文庫)など。とくに太佐順の作品は正史に基づき、史伝的です。



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好みと評価が分かれますが、北方謙三の「三国志」も一読されるといいでしょう。

正史を思い切り噛み砕いてしまった、北方氏独自の三国志ワールドです。


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やっぱり

『正史 三国志』が一番

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