戦国時代・三国志の小説について
戦国時代・三国志の小説について質問なんですが三国志は、どこの国からも見て作品が作られていますよね。蜀中心ですが全ての国の歴史が描かれていますよね。
しかし戦国時代は、武田信玄や上杉謙信などの一つの勢力から見た歴史しか描かれていないと思うのですが、本当はどうなんでしょうか?
もし三国志みたいに、一つの勢力からだけではなく、どこの勢力も史実に描かれているオススメの小説が、あったら教えてください。
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「三国志」
と一般に言われますが
小説やドラマなどの”モト”となっているのは
『三国志演義』と呼ばれる「小説」です。
そしてその三国志演義には”大本(オオモト)”となるものがあります。
それが陳寿という人物が記録した『三国志』という歴史書です。
(陳寿は元蜀に仕えていた人物です)
こちらは、小説、つまり作者の創作を含んだものではなく
信憑性が高いと考えられた情報を基にして記述されたもので
中国の王朝の正史「二十四史」の一つにも数えられています。
三国、つまり
魏、呉、蜀
という3つの国の歴史が”それぞれ”別個に記述されていて
このうち魏国について記述されているのが
「魏国史」あるいは「魏書」と呼ばれます。
そのうちで東方の国
(中国は中国以外の”国家”というものを認めませんが)
について記述されているのが
東夷伝(東の野蛮な地方についての記録という意味になります)。
そのなかで「倭」という国について記述されているのが
倭人条
という一つの項目・・・・
これが一般に
『魏志倭人伝』
と呼ばれています。
この”元祖”である『三国志』はあくまでも正史、歴史書で
一般の人間が読んでも、ほとんど面白くもありません。
その後、明代になって
歴史書である『三国志』や言い伝えを基にし
さらに創作を加えて作られたのが
『三国志演義』
になります。
”小説”として
時系列にほぼ従って、三国について並列的に描かれています。
さてご質問のご要望
>史実に描かれているオススメの小説
これは、ハッキリ言って存在しません。
作者の創作が加えられているのが「小説」であり
史実のみ記述されていれば、それは小説ではなく、あくまでも「歴史書」ということになります。
小説、つまり史実には完全には拘らない
ということであれば、一方の勢力以外の面から描かれた作品というものも結構ありますよ。
例えば、オススメなのが
『国盗り物語』
前半の主役は斉藤道三で後半の主役は織田信長。
そして二人をつなぐ人物として、明智光秀が描かれています。
もうひとつが
『関ヶ原』
家康と三成、さらにそれぞれの重臣本多正信と島左近
この四人を中心に東西両方の側から関ヶ原の合戦について描かれています。
どちらも歴史小説の大家
司馬遼太郎
の作品です。
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