三国志読むなら正統的な本どれからがいいですか
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ご質問の文脈から、
三国志の小説は読まれたことがあると推察します。
正史三国志をお読みになりたいと仰るなら、
一般書店でも手に入る、唯一の訳本として、
『正史三国志』
井波律子.今鷹真.小南一朗/訳(ちくま学芸文庫)全8巻
かと思います。ただし、
紀伝体という個人のプロフィールの羅列ですので、
最初から最後までの時間の流れが繋がっておらず、
読みきるのは相当の体力(?)が入ります。
単独で伝を立てられている(つまり、主役.準主役級)人物は、
魏書228人.蜀書83人.呉書129人.計;440人
1度でも名前の出てくる(脇役級)の人数:4894人もいます。
全員憶える必要はもちろんありませんが、煩わしいのも事実です。
読まれるべきだとは思いますが、
けっして面白いものではありませんので、
最初に読むべきものではないかと思います。
ただし、三国志にどっぷり浸かってしまうと、避けては通れません。
三国志演義の120回本訳本(小説の基ネタです。)なら、
先の回答者さんの挙げられた、
『完訳三国志』小川環樹ほか/訳(岩波文庫)全8巻
もよろしいかと思います。
随所に見える葛飾戴斗の挿絵は、ダイナミックで一見の価値がありますし、
巻末の注釈や解説も詳しいです。
ただし、1988年訳と少々古く、文面も硬いように思います。
もうすこし現代語訳に近い訳本として、
『三国志演義』井波律子/訳(ちくま文庫)全7巻
を推します。2002年訳と今のところ最新版です。
四大奇書第一種に付されている図像が挿絵になっていますが、
とても可愛く、各回ごとの注釈も適格かと思います。
巻末の年表も各回の出来事とリンクしてますので、
分り易いです。
もし、小説も未読でしたら、
スタンダードに、
『三国志』吉川英治/著(講談社文庫)全8巻
個人的には
『秘本三国志』陳舜臣/著(文春文庫)全6巻
をお薦めします。
120回本訳本→小説→正史訳本が王道かと思います。
小説も含めて、非常に長いですが、
読み始めたら止まらなくなると思いますので、覚悟を決めて(?)お読みください。
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漫画ですが横山光輝の「三国志」はどうでしょう・・・。
結構忠実に、解りやすく描いてあります。
絵ですから、情景を想像できますしね^^
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それは「正史三国志」を指しますか?
または、「三国志演義」を指しますか?
「正史三国志」のほうは、どの本が良いのか判断しかねますが、
「三国志演義」なら、
あまり脚色の少ない岩波文庫の『三国志』(全八巻)がよいと思います。
普通の文庫本より字が小さく、びっしり1ページに書いてありますんで、
なかなか根気のいるものですが、
頑張って読破してみてください。
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