三国志演義はどこまで描かれているんでしょうか?りゅうびの没まででしょうかそれともしばえんのしん建国まででしょうか。
横山三国志、吉川三国志などその他の有名な作品でもできたらお願いします。
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三国志演義は晋が天下統一するまでを書いています。
劉備死後もかなり長いです。
劉備が死んで、諸葛亮が頑張って何回か魏と戦っても勝てず、病死してしまい、やがて魏が蜀を滅ぼします。
そのあと司馬懿の孫司馬炎が魏を乗っ取って晋を建てます。
で、最後に晋が呉を滅ぼして天下統一です。
吉川三国志は諸葛亮が死ぬところまで細かく書いていて、そのあとはさらっと流している感じです。
横山三国志は蜀が滅ぶ所までです。
吉川三国志をもとにしているので、諸葛亮が死んでからはかなり簡単な内容です。
上の方が具体的な内容を書かれているので追記します。
『三国志演義』の締めは「鼎足三分已成夢,後人凭吊空牢騒(鼎の足のように三分した時代は夢のようだ。後人は遺事に接してただ虚しく心を騒がす、みたいな感じですが、うまく訳せません・・・)」という詩で、第一話の一番最初に出てくる詩の「古今多少事,都付笑中(古今にはいくらのことが起きただろう、全て笑い話になってしまった、みたいな感じ)」と対をなしています。
どちらも時の経つのは速いもの、厳しい現実に立ち向かう英雄豪傑の話もあっという間に過去になってしまう、という一種の虚しさのような感慨を詩にしています。
で、第一話の詩の後に有名な「話説天下大势,分久必合,合久必分(天下の大勢とは分かれて久しければ合し、合して久しければ分かれる)」という言葉が出てきます。
その後に「周末は七国に分かれて争い、秦の天下となった。秦が滅びると楚漢に分かれて争い、又、漢の天下となった。漢朝は高祖が白蛇を斬って義を起こし、天下を統一した。後に孝武帝が中興し、献帝まで至るとまた三国に分かれた」という簡単ないきさつを書いています。
これに対応するのが、最終話にある上述の「三分の時代は夢になった」の詩の前の段落、「自此三国帰于晋帝司馬炎,為一统之基矣。此所謂天下大势,合久必分,分久必合者也(これにより三国は晋帝司馬炎に帰した。一統の基である。これがいわゆる「天下の大勢とは分かれて久しければ合し、合して久しければ分かれる」というものである)」です。
この後に「漢帝劉禅は晋泰始七年に死亡,魏主曹奂は太安元年に死亡,呉主孫皓は太康四年に死亡。それぞれ天寿を全うした」と書いています。
ということで、より正確に言うと『三国志演義』は
第一話
1、詩で始まる。今まで多数の英雄が誕生したが、今となっては昔の話だ。という感じ。
2、天下は分裂と統一を繰り返す、という道理を述べる。
3、実際にどういう分裂と統一があったかを簡単に説明し、本文への導入とする。
第百二十話(最終話)
1、晋が統一したところで本文終了。
2、天下は分裂と統一を繰り返す、という道理を再度述べる(第一話の2に呼応する)。
三国のそれぞれの君主の最後を述べる。
3、詩で終わる。第一話の1に呼応する。
という構成になっており、晋の統一と三国の各君主の最後を述べて、第一話に呼応する詩で終わっています。
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「三国志演義」のプロローグに、「天下は一つになったら分裂し、分裂したら一つになる……」とあります。
つまり、後漢の天下が分裂するところから始まって、それが再び一つになるところまで描かないと、物語のつじつまが合わないわけです。
演義は全120回で、最終回で呉が滅亡し、「三国は再び、晋一国となった……」と言うところで終わります。
エピローグで、「天下は再び一つになり、三国の夢も今は遠くなった……」と語られて終わり。
……正史もそうだけど、「三国志」が好きとか言う割りに、「三国演義」の直訳すら読んでいない人が多いですね。知恵袋でも、ウソ回答が多いです。
日本人が書いた代表的な作品は、
吉川英治「三国志」
柴田錬三郎「英雄三国志」
陳舜臣「秘本三国志」「諸葛孔明」「曹操 魏の曹一族」
北方謙三「三国志」
三好徹「興亡三国志」
伴野朗「呉・三国志 長江燃ゆ」「三国志 孔明死せず」
宮城谷昌光「三国志」
などです。
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